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歯が割れた時のサイン ご存じですか



お元気ですか。well-being !!  歯科医師の雅です。
お口の健康から「持続的な幸福」をお届けします。

自分の歯は一生涯、大切にしたいものですね。
人生100年時代、自分の歯で100歳を迎えましょう。

人生の途中で、歯が抜けてしまうことがあります。
8020推進財団が、抜歯の原因を調査しました。



歯周病…37.1%、むし歯…29.2%、破折…17.8%、
その他…7.6%、埋伏歯…5.0%、矯正…1.9%です。

歯周病は歯周病菌、むし歯はむし歯菌が関与して
バイ菌(プラーク)のコントロールが重要です。

抜歯の原因、第3位は「歯の破折」です。
歯が割れると、周囲の骨も一気に無くなります。



左側は、歯に歯髄(神経と血管)がある有髄歯、
右側は、歯に歯髄がない無髄歯です。

有髄歯は、歯内の神経がありますので、多少しみる
こともありますが、歯は生きています。

無髄歯は、歯内の神経がなくなり、血液供給も
ないため、もろくて寿命が短くなります。



歯にコアと呼ばれる土台を立ててから、
冠(上物)を乗せて歯の形を再現します。

金属製の土台(メタルコア)は、柔軟性がないため
強い力が加わると、歯根破折を起こしやすいです。

歯根が破折すると、破折線まで周囲骨が溶けるため
抜歯しないと骨まで溶けてなくなります。



上のレントゲン写真は、濃い白い部分が金属です。
根の1/3程度に、金属の土台が入っています。

ファイバーコアは、グラスファイバーの繊維束で
白くしなるため、歯根破折が起こりにくいです。

どちらも保険診療で選択できる方法です。違いを
良く聞いて、白いファイバーコアを選びましょう。



外す前に、歯肉を良く診てみましょう。
球状にプクッと歯肉が腫れていますね。

歯根も露出しており、歯の色が黒くなっています。
根の中が汚れている証拠です。

手前の白い歯と、銀歯にも段差があります。
上の歯とかみ合うときに、ガタッとズレます。



外してみると、歯根が前後に割れています。
患者さんには、現状を説明します。

歯を抜かずに残そうとすると、周囲の骨が
溶けてなくなります。歯肉も下がります。

抜いたらどうなるのか、元に戻すための
補綴(ほてつ)治療法を説明します。

 

抜歯後にどうなるのか? 予後(後の予測)を
説明します。予後良好 or 予後不良があります。

歯科医療で大切なのは、診査・診断・治療方針・
治療計画・治療説明・選択と同意です。

決められない時は、次回まで考えていただきます。
抜歯する時は、ご飯を食べて血糖値を上げます。

どんな時も、患者さんの立場で、患者さんが納得
できるように努めております。

私も患者さんになれば、怖い気持ちになります。
いつまでも「患者出身の歯科医師」です。(笑)

well-being !!

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ちば歯科医院 千葉雅之

歯の神経と血管 それでも取りますか



お元気ですか。well-being !!  歯科医師の雅です。
お口の健康から「持続的な幸福」をお届けします。

今日は「歯の神経」に関するお話です。
ズキズキ歯が痛いとき、神経を取りますか ?

歯に大きな穴が開いて、そのまま放置していたら
食べ物が挟まった拍子に、ズキッと電撃痛です。



天然歯は、見えている部分が白い頭の部分です。

第1層を「エナメル質」体で最も硬い部分です。
第2層は「象牙質(ぞうげしつ)」しみる部分です。
第3層は「歯髄(しずい)」歯に栄養を届けます。

むし歯の分類は、以下の通りです。



第1層のむし歯 …「C1」無症状
第2層のむし歯 …「C2」冷たい物がしみる
第3層のむし歯 …「C3」ズキズキ痛い
第4層の残根歯 …「C4」歯が腐っている

鉛筆と歯は、削らない方が長持ちします。
C1、C2のうちに、歯を削らずに治しましょう。

問題は、C3、C4です。歯の内部に血液供給して
いる血管と、神経まで感染しています。



この場合は、腐った神経を取り除いて、歯を守る
保存治療を行います。

骨の中に走る血管と神経は、歯髄(しずい)
骨の中に走る血管と神経は、骨髄(こつずい)



どちらも「髄」を抜いたら、もろくなります。
これを、麻酔抜髄(ばつずい)法と呼びます。

ここまで読んだ皆さんは、歯の神経を取ることが
歯の寿命を短くすることだと、分かるでしょう。

パノラマ・エックス線写真をみると、分かります。
歯科医院で、この写真を見たことはありませんか。



歯を削って、金属をかぶせると白く写ります。
神経を取ると、根の部分も白く写ります。

この患者さんは、右下の奥歯が無いですね。
左側でばかり、かんでいるようです。

体のバランスが崩れてしまい、転びやすく
なります。右下にも歯が欲しいですね。



こんなふうに、インプラントで治療すると
両方で均等にかむことができます。

神経のない歯は、歯が割れることがあります。
失った歯は、元通りに戻すのが一番です。

そんな私も、つまづいて転びそうになることも
あります。手が出ないと、顔から転びます。(怖)

人生において、手も足も出ない時は、
迷うことなく、歯科医院で奥歯を治しましょう。

well-being !!

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ジルコニアを知ったら さあ大変です



お元気ですか。well-being !!  歯科医師の雅です。
お口の健康から、持続的な幸福をお届けします。

長い間、日本では天然歯を削って銀歯を入れる
よろしくない文化がありました。

白い車をぶつけて修理に出すと、保険内だからと
言って、銀色の金属で治すようなものです。



天然歯の寿命は、130年もあるそうです。
歯と鉛筆は、削らないと長持ちするのです。

毎日、毎食後にフロスで、歯間清掃した後に、
歯ブラシで丁寧に、歯とお口を磨きましょう。

今では、音波ブラシという電動歯ブラシもあり
素人でもプロ並みのブラッシングが可能です。



昔、日本の歯科保険診療において、
前歯は白く治せない…怖い時期がありました。

その後、前歯を金属で覆い、表面だけ白い
プラスチックを盛る保険治療がメジャーでした。

しかし、金属のヘリが歯肉を黒く見せたり、
プラスチックが黄ばむ結果となりました。

金属にセラミックスを盛る治療も、保険外で
流行りました。やはり歯肉が黒っぽくなります。

そこで、段々に歯科界は、前歯の治療に金属を
使わないメタルフリーの治療が研究されました。



歯の強さが、500Mpaぐらいだとすれば、
200、350のオールセラミックスは割れます。

困ったなぁ…と思いながら、この20年間で
1100Mpaのジルコニアが誕生しました。

これは、人工ダイヤモンドと呼ばれる材料
であり、歯科界での材質No.1になりました。



硬いだけでなく、しなるのです。
地震に強い家も、しなる木造が多いですね。

この材料は、ブロックを削り出して作る
ため、そもそも丈夫です。

そして、マルチレイヤーと言って、何層にも
色合いが重ね合わさっています。



光も良く通して、透明感がバツグンです。
天然歯の方が、見劣りするかもしれません。

そして、舌触りは「ツルン」としており
汚れを寄せ付けず、変色しません。

なんて、素晴らしい材料なのでしょう。
糊付けセメントも、パリパリ取れて楽です。



保険内のプラスチック製だと、セメントが
くっついてしまい、泣きたくなります。

ジルコニア・クラウンは、白い麻薬のように
やみつきになります。(笑)

ただし、麻薬をやったことはありません。
依存性があり、満足度の高い治療法です。

well-being !!

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ちば歯科医院 千葉雅之

8020表彰で大喜び 継続は力なり



お元気ですか。雅です。
well-being な 歯科医師です。

 

8020(はちまるにいまる)運動をご存じですか。
「80歳になっても20本以上、自分の歯を保とう」

 

1989年(平成元年)に厚労省と日本歯科医師会が
推進している運動です。34年が経過しました。

20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足できる。
生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わうために…。

という願いをこめて、この運動が始まりました。

生まれてから亡くなるまで、全ライフステージで、
健康な歯を保ち続けることが大切です。





読売新聞の発表によると、80歳で20本以上の歯が
ある人の割合は、51.6%まで達しています。

二人に一人の割合で、8020を達成しているのは、
本当に素晴らしいことです。

歯科医師の車のナンバープレートが、80-20や
81-48(はいしゃ)が多いのが現状です。(笑)

まれに、一般の方が、80-20の車に乗っていると、
達成したのかな ? と予想して、嬉しく思います。

本日、当院に長い間メインテナンスで来院している
まさつねさんに、8020達成の表彰状を渡しました。

そしたら、とても喜んでくださいました。
担当歯科衛生士のあきさんと、記念撮影です。



まさつねさんは、長い間、東京で単身赴任をして、
国土地理院に所属して、地図を書いていたそうです。

サウジアラビアにも、地図作成の指導に出かけた
ほど、活躍されたそうです。

まさつねさんのご長男は、高校時代に私と同級生
まさみつくんです。現在、福岡県で大活躍中です。

表彰状を渡す際に、感想をうかがってみました。
ニコニコして、とても嬉しそうです。



20年以上に渡る「定期的なメインテナンス」が
非常に価値がありました。このしくみが最高です。

自分でやろうと思っても、なかなかできない所が
あるのですが、あきさんが見事にやってくれます。

剣道も県代表として活躍するほどの腕前です。
今でも、稽古に励んでいるから素晴らしいです。

「継続は力なり」を結果で示してくださいました。
歯科衛生士あきさんの信頼度も、バツグンです。

患者さんの笑顔を見ることが、本当に嬉しいです。
ありがとうございます。

 

well-being !!

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伝統的なブリッジ 治療の素晴らしさ



お元気ですか。雅です。

well-being な 歯科医師です。

歯科治療の進歩は、患者さんの生活の質を向上し、
美しい笑顔を取り戻す可能性を切り拓いています。

日本の歯科技術はその中でも特に洗練され、
革新的な素材を用いた治療が広がっています。



保険診療における12%金銀パラジウム合金を使用し、
硬質レジン前装冠のブリッジ治療に焦点を当てます。

日本の伝統的な、欠損補綴(けっそんほてつ)
ブリッジによる治療の素晴らしさに迫ります。

歯科治療におけるブリッジは、欠損した歯を補う
ための優れた手段として広く知られています。



12%金銀パラジウム合金は、高い耐久性を備え、
ブリッジ製作の優れた材料として用いられます。

この合金は、咬合力にも強く、患者さんが安心して
日常の食生活を送ることができます。

欠損部ポンティックに使用された硬質レジンは、
自然な見た目と優れたフィット感を提供します。



前装冠の採用により、周囲の歯と調和し、
違和感なく美しい笑顔を実現することができます。

また、硬質レジンの充填により、患者さんは
食事や会話においても安心感を得ることができます。

このブリッジ治療がもたらす効果は、単なる歯の
欠損補綴(けっそんほてつ)だけにとどまりません。



患者さんは自信を取り戻し、
再び自然な笑顔を取り戻すことができます。

銀色ではありますが、歯の硬さとマッチして
かみ合わせもしっかりと、調整することができます。

日本の歯科技術は、素材の選定から治療手法まで、
患者さんのニーズに応えるために進化し続けています。



12%金銀パラジウム合金と硬質レジンを組み合わせた
ブリッジ治療は、日本における最高の歯科技術です。

現在、金銀パラジウムの物価高騰が続いており、
保険診療では、赤字になる歯科医療技術です。

歯科医師になってから、32年の月日が経過しますが、
このブリッジの取り扱いは、一番しっくりきます。

伝統的な歯科医療を大切にして、患者さんの立場で
最高の歯科医療を提供して参ります。

well-being !!

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患者直伝 抜歯の責任を取る歯科医師



お元気ですか。雅です。

well-being な 歯科医師です。



この患者さんの左下6番は、銀歯ですね。
フルメタルクラウン(FMC)と呼ばれます。

この歯は、6歳臼歯と呼ばれる歯であり、
むし歯で何度も削られてきた歴史があります。

歯の栄養を司る神経と血管(歯ずい)も取り、
金属の土台を入れたようです。



金属の土台は、歯に強い力が加わると、
土台は割れずに、歯根が割れる恐れがあります。

この患者さんは、左下6番をギュッと噛んでいる
うちに、歯根が割れてしまい激痛が走りました。

痛くてかめないので、抜いて欲しい…と言われ、
抜歯いたしました。(泣)



半年が過ぎた頃に、患者さんはこう言いました。
歯が無くてかめないので、元通りにして欲しい。

元通りにする…ということは、入れ歯やブリッジ
ではなく歯を1本再現するしか方法がありません。

最後の手段で、インプラントをオススメしました。
当時は、インプラント専門医に紹介していました。

そしたら患者さんは「先生が抜いたんだから、
先生が責任取って、元通りにして」と言いました。

私が、インプラントですか? と思いましたが、
確かに患者さんの気持ちも良く分かります。

そこで、インプラントを学び始めました。
セミナーに出かけて、必死に学びました。

当時は、栃木県からインプラントの先生をお招き
して、手術に立ち会っていただきました。

こうして、汗をかきながらインプラントを埋入し、
2カ月待って、骨と結合することを確認しました。



その後に、型取りして製作したアバットメント
(チタン製の土台)を装着しました。

インプラントは骨にしっかりと結合しており、
指で押しても、全くグラグラしません。

骨にも歯肉にもお構いなしに結合するチタン
という金属の素晴らしさに、感動しました。

今では、骨折の手術、脳内クリップなど、
体内にも用いられている金属(チタン)です。



結果的に、セラミックスによる上部構造を装着し
隣の歯を削らずに、元通りに回復いたしました。

患者さんは、大満足です。この日から20年以上の
月日が経過しておりますが、経過良好です。

歯科医師が歯を抜いたら、自らが責任を取る。
この日以来、私の座右の銘になっております。

患者さんの望みを叶えることが、我々歯科医師の
つとめです。明日もがんばります。

well-being !!

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保険でPEEK冠 装着第1号の速報



お元気ですか。雅です。

well-being な 歯科医師です。

PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)冠が、
2023年12月に、歯科保険に導入されました。

今までは、前から数えて、7番・8番の歯には
保険診療で、白いかぶせ物はできませんでした。

白い…とは言えませんが、アイボリー色の
PEEK冠が、保険で装着できるのです。

これは、日本の歯科界において、学会も驚く
画期的な進展を意味しています。

当院で初めて、PEEK冠を製作してみました。
患者さんに装着した、速報をお届けします。



ご覧のとおり、右上7番に装着いたしました。
この部位は、自分で見るのが難しい場所です。

何だかガムみたい。銀歯よりは、マシかなぁ。
これが装着第一号の、患者さんコメントです。

歯科医師歴32年の私も、当院のスタッフも、
「うーむ 😥」と、悩ましい色合いでした。

一言で言えば、アイボリー色です。
グラデーションも無い、単色です。

そこで PEEK冠の材質 について、皆さんに
ご報告申し上げます。

1.  素材の特性

PEEKは非常に強靭で軽量な素材であり、
歯科用途に適しています。

この素材は金属ではなく、セラミックスとも
異なる性質を持っています。

金属アレルギーの心配がある患者さんには
適した選択肢かもしれません。

2. 色と見た目

PEEK冠は通常、アイボリー色で提供されます。
この色は、歯の自然な色合いとは異なります。

審美的要求の高い患者さんには懸念材料です。
下顎大臼歯部(下の奥歯)には、心配です。

3. 歯科保険への導入

PEEK冠が歯科保険に導入されたことは、
患者さんにとって、新しい治療法の機会です。

歯科保険の対象となり、日本全国・同一価格で
手に入れることができます。

4. 患者への説明と選択肢

歯科医師は患者さんに対し、治療の選択肢や
利点・欠点を十分な説明する義務があります。

色の異質性や、他素材との比較など、患者さん
が理解しやすい形で、情報提供が求められます。


5. 進化する歯科技術

PEEK冠の導入は、歯科技術が進化し、
新しい素材が開発されていることを示します。

患者の、より安全で快適な治療が可能となり、
歯科医療の未来に向けての、第一歩となります。


せっかく保険導入されたPEEK冠は、これから
歯の色にドンドン近づくことを期待します。

well-being !!

医療法人百成会
ちば歯科医院 千葉雅之

初めての歯科医院 患者さんの満足度



お元気ですか。雅です。
well-being な 歯科医師です。

初来院する歯科医院は、期待と不安で一杯ですね。
「どんな歯科医院かしら?」ドキドキします。

そんなあなたに、特報です。私たち歯科医院側は、
何を考えて歓迎しているか…をお伝えします。

歯科診療における患者満足度調査を、2005年3月に
日本歯科医学会が報告しました。

 

初診時の説明を、どれだけ実施しているか状況は
94%の医療機関が説明を実施しているようです。




しかし、患者さん側からみた説明に対する評価は、
難しい + やや難しい = 46.8% でありました。

医療側の説明に「難しい」と患者さん側に判断
されているのが、現状です。(泣)

では、いったいどうしたら良いのでしょうか。
当院では、初診日にアンケート調査しています。



このコメントは、保護者によるものです。
小さなお子さんでも、人格を尊重します。

お子さんの満足度 + 保護者の満足度 の両方
を大切に、初診時の応対を心がけています。




患者さんに理解していただける丁寧な説明が
評価されています。モチベーション向上です。




「皆さん、やさしく」の文章から、当院の
スタッフ全員の対応が、評価されています。




お母さんからのコメントです。丁寧で分かりやすい
説明とスタッフや先生の人柄が評価されています。




お父さんからのコメントです。分かりやすい説明は
当院の強みです。疑問点も解決した様子です。




新患で来院した、バリバリの看護師さんです。
激務の中に、ホッと安心できるいやしが必要です。

以上、本日来院した新患のアンケート結果です。
私たちは、この結果を拝読し、嬉しく思います。

当院のこだわり

初診時には、患者さんの情報収集に努めます。
主役は、新しく来院した患者さんです。

出身地は、どこなのか? 詳しく尋ねます。
行ったことがない場所は、Googleで訪れます。

北海道出身、愛知出身、大阪出身、九州出身、
岩手出身、みんな違いがあって面白いです。

家族構成と職業(勤務先)も把握します。
生活背景により、病気の進行は異なります。

多くの診査から、たった一つの診断を明確に
します。誤診しないように、正しく診断です。

診断が明らかになれば、原因を探ります。
その答えは、患者さんが持っています。

いろいろインタビューをするうちに、
なぜ、こうなったのか? が明らかになります。

初診時には、歯を削らずに、歯を抜かずに、
診査・診断の結果を、丁寧に説明します。

丁寧な説明で、初診時における患者さんの
不安が消えるといいですね。

患者さんの立場で、ご満足いただける歯科
医療を提供していけたら幸いです。(笑)

well-being !!

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ちば歯科医院 千葉雅之

歯科医療の本質 田中久敏教授の教え



お元気ですか。雅です。

well-being な 歯科医師です。

 

歯科医療で最も難しいのは、歯が抜けた場所に
元通りに戻す、総入れ歯の治療だと思います。

 

歯科補綴(ほてつ)学 Prosthodontics
と呼ばれる学問です。入れ歯は義歯と呼びます。

口で言うのは簡単ですが、手を使って結果を
出す必要があるから大変です。

 

私が、歯学部6年生の頃、臨床実習がありました。
最も厳しい講座は、歯科補綴学第一講座でした。

その主任教授が、故・田中久敏先生です。
良くかめる、美しい義歯治療を魅せてくれました。

いつしか、その魅力に取りつかれ、この先生の元で
学ぶことを決意しました。

 

大学を卒業し、国試が合格して歯科医師となり、
歯科補綴学第一講座の大学院に進学しました。



臨床・教育・研究の毎日で、早く技術を磨いて
義歯の上手な歯科医師になりたいと思う毎日です。

しかし、現実はそう甘い物ではありませんでした。
毎日、田中教授の臨床見学と研究ばかりです。

講義のアシスト、実習の準備、学生の指導、
先輩の手伝い、石膏注ぎ、基礎実習模型の作製。

朝早くから、深夜未明まで、毎日容赦なく時間が
過ぎて行きます。帰りは日付が変わっております。

翌朝8時15分には、田中久敏教授が大学に来ます。
教授室の前で「立ちん坊」が日課になりました。

私だけで無く、何人もの先輩が次々に教授室に
ご挨拶です。皆、緊張した表情です。

「あれは、どうなった?」が、田中教授の口癖で、
「あれ?」を間違えると、大変なことになります。

毎週土曜日の朝は、新人セミナーがありました。
義歯に関する英語文献の和訳です。

英語のできない人間は大変です。
全単語を辞書で調べるだけで、朝になります。

金曜日から土曜日にかけて、2年目まで徹夜です。
ワープロで全和訳を入力するだけで精一杯です。

「そうじゃない」と言われることもしばしばです。
なんと田中先生は、アメリカ留学経験者でした。

毎日、英文献を読んだり、日本の文献を読んだり
するのが、とても遠回りだと感じておりました。



大学院4年生になった頃、教授の考えが手に取る
ように分かるようになりました。

歯科医療の本質を追求して行くと、
教授とベクトルが合うようになりました。

それはもう「歯科補綴(ほてつ)学」が楽しくて
楽しくて、しょうがなくなりました。

一見、遠回りな人生であっても、今になると
茨の道が、黄金の道であったように思います。



歯科医師は楽しい…と気づきを与えてくださった
田中久敏先生に、心より感謝申し上げます。

先生はご逝去されましたが、その魂が私の心中に
今でも脈々と、残っております。

well-being !!

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ちば歯科医院 千葉雅之

3歳児の乳前歯 グラグラどうするの


お元気ですか。雅です。
well-being な 歯科医師です。

本日、3歳のお子さんが前歯をぶつけて
来院しました。

https://ameblo.jp/100seikai/entry-12837000483.html

本日、3歳のお子さんが前歯をぶつけて
来院しました。

左上A番がグラグラな状態です。
この歯は、6歳頃に抜けるので早いです。



通常の3歳児における、乳歯の生え方を
上手に示します。まだ根が長いですね。



エックス線写真撮影をしました。
なんと、左上の歯は抜けそうです。

その下にあるのが、過剰歯です。
正中過剰歯と呼ばれます。

正中過剰歯は、上顎前歯と前歯の間に
位置することが多いです。

日本人の約2%が過剰歯を持っていると
する報告がありますが、男子に多いです。

保育園の先生は、前歯がグラグラして
歯肉が黒くなって来たと心配しています。



ガーゼでつまんで「あっ」という間に
抜歯しました。

過剰歯が左上A番という乳歯の下に
生えてきたため、歯根が吸収しました。

その結果、ちょっと前歯をぶつかった
だけでも、抜けそうになるのです。



これも、3歳児のイメージ画像です。
乳歯の下には、永久歯がスタンバイです。



これが、抜歯前の口腔内写真です。
前歯の後ろにヒダがあります。

これは口蓋雛壁(こうがいすうへき)と
呼ばれる敏感な部分です。

前歯がない頃に、母乳を吸うためにある
ディンプルです。神経と血管の出口です。

指しゃぶりをしているようで、前歯が
前方に出てきているようです。



親指しゃぶりで上顎前歯が、おそ松くん
の「シェー」になりそうです。

指しゃぶりを止めて、唇を閉じて鼻呼吸
すると歯並びが、抜群に良くなります。



残された正中過剰歯は、4〜5歳になったら
抜歯する予定です。

どんなに小さなお子さんでも、人格の形成を
重んじて、信頼関係を結びます。

まして本日は、新患で初めて当医院に来院
した3歳児なので、嫌な思いはさせません。

小児の治療には、TSD法が効果的です。
・Tell(説明する)
・Show(見せる)
・Do(実際にやってみる)が大切です。

歯科医療が怖い大人のあなたにも、
Tell Show Do 法は、効果的です。

これからこうなるよ、怖くないよ、と
伝えて、その通りに実行するだけです。

私たちは、説明もせずに、見せずに、
ただ歯を削っては、いけません。

昔は誰でも小児だったことを忘れずに、
患者さんの立場で、診療を行います。

5歳児の私は、歯科医院が怖かったです。
この気持ちを忘れてはいけません。(笑)

well-being !!

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