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アルツハイマー型認知症 歯科で予防



お元気ですか。well-being!! 歯科医師の雅です。

お口の健康から、人生の幸福をもたらします。

加齢に伴い、かかりたくない病気がありますか。
それは「認知症」ですね。

厚生労働省の報告では、日本の認知症・高齢者は
増加している傾向にあります。



2012年に462万人、2025年に730万人(驚)
65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症です。

今や認知症は、誰もが関わる可能性のある身近な
病気です。自動車の運転も、危険になります。

この認知症「防げるものなら防ぎたい」ですね。
歯周病の治療で予防することができるのです。



認知症の2/3、アルツハイマー型認知症は
歯科医院でプラークと歯石の除去が有効です。

九州大学の武先生が発表した論文は、
世界中を駆けめぐった、最新の研究結果です。

確かに、当院に定期的メンテで通院中の患者
さんは「認知症の発症率」が少ないのです。



当院に通院していないアルツハイマー型認知症の
患者さんから、往診依頼が入りました。

右上のブリッジがグラグラしていて気になる
という主訴は、介護士から連絡を頂戴しました。

抜歯になることを予想して、日曜日の午前中に
施設を訪問しました。胃ろうを造設しています。



上の歯は、右側⑥5④のブリッジのみ残存し
下の歯は、前歯だけが歯列不正の状態です。

歯石がガッチリ付いており、口呼吸です。
口を開いたまま、寝たきりの状態でした。

◯◯さん、こんにちは。と声がけしても
あいさつを返すことができない状態です。



右上のブリッジは、こんな状態で誤飲・誤嚥の
危険性があります。

歯周病が重度に進行してしまい、
前後・左右・上下方向にグラグラの状態です。

重度歯周炎の診断名で、抜歯することにします。
無痛で、浸潤麻酔を施しました。



歯の周りに麻酔をしたり、歯を抜こうとすると
左手が出てきて、手をつかまれてしまいます。

認知症の患者さんでは、よくあることです。
私の左手と握手しながら、抜歯してみます。

耳元でのささやきも重要です。
声を抑えて「大丈夫ですよ」と優しく伝えます。


抜歯器具一式を忘れて訪問したため、私の指で
このブリッジを把持(はじ)して抜歯しました。

ブリッジの周囲に、歯石が沢山ついています。
長い間、歯科医院に通院できなかったようです。

歯周病菌が、歯周ポケットから歯肉の中に入り
脳に到達して、認知症を発症した可能性大です。



抜いた後は、圧迫止血を行い、往診終了です。
目は隠しておりますが、穏やかになりました。

アルツハイマー型認知症を予防するために、
定期的なメインテナンスに歯科に通いましょう。

私も認知症にならないように、努めます。(笑)
皆さんも、認知症を予防して参りましょう。

well-being !!

医療法人百成会
ちば歯科医院 千葉雅之

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