顧客の所有物 歯科医院での取り扱い
お元気ですか。well-being 歯科医師の雅です。
お口の健康から、人生の幸福をもたらします。
歯科医院で、患者さんからお預かりする物は、
所有物がだれなのかを明確にします。
装着前の技工物は、医院の所有物であり
装着後の技工物は、患者さん所有物です。
ホテルでは、カバンや上着を預ける場所があり
引換券が渡されます。所有者は宿泊客です。
時には、この引換券を紛失してしまうことが
あるでしょう。顧客側の責任になります。
あるいは、預けた荷物が紛失してしまうことも
あるでしょう。ホテル側の責任になります。
患者さんからお預かりして、義歯を拭き取る
だけで、細い金属部分が2つに割れました。
金属疲労が原因だと考えられますが、
これを元通りに接着することは至難の業です。
まずは、この事実を患者さんに報告します。
本当に申し訳ございません。
患者さんの口腔内を診断用模型で示します。
右下が2本の欠損歯、左下が4本の欠損歯です。
骨の高さも凹凸があり骨隆起（こつりゅうき）
もあり、細い金属バーでは折れやすいです。
金属のバーを再びくっ付ける方法として
ろう着がありますが、高温になり燃えます。
下の歯がないと、食べ物がかめないため
早急に歯を作ることにしました。
しかも壊れた義歯は、保険外の義歯です。
当院のミスなので、無料で製作します。
義歯の製作は、5段階で約1か月を要しますが
患者さんにお待ちいただき、10日で完成です。
バネの見えない、ノンクラスプデンチャーが
完成しました。金属バーは使用していません。
「入れ歯か無くて、かめないことは大変だ」
「お口の健康は、全身の健康につながる」と
患者さんが教えてくださいました。
この数日間、本当に大変であったと存じます。
「痛いところが無く、何でもかめる」と
昨日教えていただきました。
ヒューマンエラーとは、人間が原因となり発生
するミスや事故のことです。
歯科医療は、ヒューマンエラーを起こさない
リスク管理が大切です。
患者さんから、銘菓三代杉を頂戴しました。
スタッフみんなで、ありがたく戴きました。
これは誰の所有物か、と考えて（笑）
みんな笑顔でいただきました。
歯科医院は、チーム医療を行う場です。
顧客の所有物を大切にして参ります。
well-being !!
医療法人百成会
ちば歯科医院 千葉雅之