餅による窒息 正月三が日に2割発生
100歳までお口から、健康と幸福を守り続ける
well-being 歯科医師のちば雅之です。
正月は、ご家族でお餅を食べる機会が多いです。
餅の食べ方は様々ですが、本当においしいですね。
気をつけたいのは、餅を喉に詰まらせる窒息事故。
高齢者の餅による死亡事故の半数は、1月発生です。
とくに正月三が日の窒息事故は、一年の2割です。
餅を詰まらせない予防法・応急処置法をお伝えします。
引用文献、政府広報オンライン
消費者庁によると、餅による高齢者の死亡事故件数は、
1月に集中しており、年間死亡事故の43%を占めます。
男性の死亡者数が211名、女性の死亡者数が71名であり
男性 : 女性 = 3:1 という結果になっています。
開口量の比較では、男性5cm、女性4cmが標準的で
男性の方が、大口で食べる傾向にあります。
男性は女性よりも開口量が、1㎝位大きいものですが、
舌および口腔周囲筋が劣っている可能性があります。
餅を喉に詰まらせた時の、チョークサインです。
「choke」は窒息を意味し、世界共通のサインです。
咳き込んだり、苦しそうにしています。
声を出せず、喉をつかむ動作をします。
119番に電話をお願いして、救急車を呼びながら
患者さんの後ろに回り、まずは背中を叩きましょう。
背部叩打法(はいぶこうだほう)
1. 手のひらの付け根部分で、背中を強くたたきます。
2. 左右の肩甲骨の中間部分を、数回以上たたきます。
腹部突き上げ法(ハイムリック法)
背部叩打法で「餅が出てこない場合」に行います。
1. 相手の後ろにまわり、両手を脇から回します。
2. 片手で握りこぶし、親指をへそより上に当てます。
3. 握りこぶしを、もう一方の手で握ります。
4. すばやく手前上方に向かい、圧迫突き上げします。
お餅を食べるときは
喉に詰まらせないよう 餅を小さくカット
1. 餅は小さく切って、食べやすい大きさにしよう。
2. 先にお茶や汁物を飲んで、喉を潤しましょう。
3. 急いで飲み込まず、ゆっくりとかんで飲み込もう。
4. かむ力や飲む力が弱い高齢者の食事は見守ろう。
お正月のお餅は、大きいと窒息する可能性大です。
背もたれに寄りかかり食事すると、ムセやすいです。
椅子に背筋を直角の姿勢で、お召し上がりください。
well-being !!
医療法人百成会
ちば歯科医院 千葉雅之