痛くない歯の破折 そのままでいいの
お口から健康と幸福を守り続ける、
well-being 歯科医師の千葉雅之です。
歯の健康は、全身の健康にも大きく影響します。
日常歯科臨床で、歯の破折が少なくありません。
2018年発表の「永久歯の抜歯原因」調査によれば
第1位 歯周病 37.1%
第2位 むし歯 29.2%
第3位 歯の破折 17.8%
となっております。
永久歯の抜歯原因・第3位、破折に焦点を当てて
その原因や対策について考えてみましょう。
歯の破折の急性症状と対処法
歯が破折すると、激痛が走り、
その部分で噛むことができなくなります。
急性症状がある場合は、速やかに歯科医院を受診し、
痛みを取り除くことが不可欠です。
レントゲン写真で破折が明らかになる例もあります。
かむのに支障がない慢性経過をたどる場合もあります。
この場合は、抜歯するかどうか、迷う場合があります。
抜歯しないと生じるリスク
破折した歯を残しておくと、周囲の骨が溶けます。
長期間、残した後に抜歯すると、歯肉もやせます。
骨と歯肉がやせてしまうと、欠損部を治療する際に
入れ歯・ブリッジ・インプラントの治療が困難です。
さらに、破折線に細菌感染が起こると、
血管内に細菌が入り、菌血症を引き起こし、
心臓病や脳血管障害などが発生する可能性があります。
歯の破折の原因
歯が破折する原因は、多岐にわたります。
・歯の神経を取る治療
・金属製の土台を立てる治療
・ブラキシズム(歯ぎしりや歯を強く食いしばる習慣)
・かむ力が強い
・歯ぎしりや食いしばり
・根管治療による神経の取り除きや劣化した歯質
・硬いものを食べる癖
・むし歯治療により何度も切削を繰り返している歯
歯の破折を予防するために
予防が最も大切です。以下のポイントに留意しましょう。
- 歯科医師の指示に基づいた治療を受ける。
- ブラキシズムは、マウスガードの使用を検討する。
- ストレス管理やリラックス法を実践する。
- 定期的な歯科健診を受け、早期発見・早期治療する。
歯根破折は身体全体の健康にも影響する深刻な問題です。
予防と早期の対応が、歯の健康と幸福を守る鍵です。
お口の健康を守り続けるために、
定期的なメインテナンスで、歯科医院に通いましょう。
well-being !!
医療法人百成会
ちば歯科医院 千葉雅之