力のコントロール重要 メンテ20年
お元気ですか。well-being!! 歯科医師の雅です。
お口の健康から、人生の幸福をもたらします。
差し歯が取れた…という主訴(患者さんの訴え)
で来院される方が、少なくありません。
削った後の歯が短くて、取れる場合があります。
これは技術的に、治療法を変えることにします。
かむ力が強すぎて、脱落する場合があります。
これは、かむ力のアンバランスが原因です。
62歳男性の口腔内写真です。
今から約20年前(2004年)初診時の写真です。
主訴は「右上2番と左下4番に歯を入れたい」と
申して来院なさいました。
歯と歯肉の境目にある、白い詰め物の周りが
黒くなっています。
こんな時は「かむ力が普通の方よりも強い」と
考えて、力のコントロールが必要です。
上下顎の咬合面(歯のかむ面)写真です。
咬耗(こうもう)が進んでおり、面が平らです。
左下には、⑤6⑦のブリッジが装着されています。
その手前が、左下4番で根が黒くなっています。
この歯を助けるのは、なかなか大変です。
汚れを取って、適切な高さで仕上げます。
これで、治療は終わりではありません。
治療から4年後(2008年)のパノラマ写真です。
左下7番、ブリッジを支えている奥歯が歯根破折
して来院され、抜歯となりました。
左右のかみ合わせを見ると、バランスが悪いこと
に気がつきます。
右でも左でも、歯の数が同じで、同じ力でかむ
ことが大切です。
夜間就寝時も、脳のストレスを発散するために
歯ぎしりを行うため、ナイトガードも必要です。
初診から10年目(2014年)のパノラマ写真です。
左右の歯数に、違いが出て参りました。
左下奥歯が抜けてなくなり、右側だけでかむ
偏咀嚼(へんそしゃく)状態です。
左下の歯がないと、左上の歯が伸びてきます。
2017年に、やっと部分入れ歯を装着しました。
入れ歯のかむ力は、天然歯の1/3程度です。
右 : 左 = 10 : 3 の状態で、外すと10 : 0 です。
治療開始後20年(2024年)のパノラマ写真です。
力のコントロールをして、メインテナンスです。
先日、お姉様と築地に美味しい物を食べに出かけ
東京に部分入れ歯を忘れて来たそうです。
現在82歳ですが、本当に元気です。
定期的なメインテナンスは、本当に重要です。
2カ月に一度、定期的なメインテナンスの主役は
歯科衛生士のよしえさんです。
徹底して、お口の中のプラークコントロール、
バイオフィルムの機械的除去をしています。
患者さん思いで、スタッフからの信頼も厚く、
困った時に、本当に頼りになる存在です。
力のコントロールは、歯科医師である私の
役割です。毎回かむ力をチェックします。
力のコントロールと、細菌のコントロール
これが人生でも大切です。
私も部屋をきれいにお掃除し、人間関係の
力具合をコントロールしないとダメですね。
well-being !!
医療法人百成会
ちば歯科医院 千葉雅之